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2010/05/10
神父と小悪魔の誘惑☆
神父様なベールさんと小悪魔なフィンのイチャモチャしたお話。
ひとつ、またひとつ。
ベールヴァルドは乱立する蝋燭に火を灯し、歩く。
荘厳な装飾に覆われた祭壇の前が終われば、広い礼拝堂のあちこちに祀られた小さな祭壇へと移動して…。
ひとつ、またひとつ。
「………」
グルリと室内を見回し、全ての蝋燭に火が灯っているのを確認すると、ベールヴァルドは中央の祭壇の裏へと回った。
そこには人一人がやっと通れるほどの隙間があり、そして、祭壇の真裏に当たる壁には、粗末な木のドアがひとつ…。
ベールヴァルドがこのドアを発見したのは、ここに赴任して少し経った頃で…。
一体誰が何のために造った物なのかは、どんな文献を調べても載ってはおらず、まさか、ここを使うことになるとも思ってはいなかった。
鍵も掛かっては居ないそのドア…。
中へと入れば、先には地下へと降りる階段がある。
ベールヴァルドは手にした火を、壁に備え付けられたランプに灯しながら、ゆっくり地下へと降りていった。
階段の途中には、所々に部屋があり、古い祭具などが仕舞われている。
だが、それらには目もくれず、真っ直ぐに最下層まで降りて…。
「……」
灯りを前にかざせば、床に白い半円の模様が見えた。
……乱れはねぇな…。
ベールヴァルドは「ん」と小さく頷くと、模様に触れぬよう気を付けて、ドアを開ける。
途端、
「ベールさんっ!」
中から掛けられる弾んだ声と、続いて聞こえた、ガチャガチャという何かの重く軋んだ音…。
ベールヴァルドはグッと顔を顰めた。
室内に入り、ドアと鍵とを閉めれば、
「良かったぁ〜、今夜は来てくれないのかと思ってましたよ〜」
僕、待ってたんですよ〜!なんて言われ、ドキリと鼓動が跳ねて…。
「……」
プイッと顔を背けながら、それでもチラリと相手を見てしまう。
部屋の奥に居るのは、一人の青年だ。
歳の頃なら十代の終わりくらいだろうか。
プラチナゴールドのフワリとした髪に、葡萄色の大きな瞳、そして透き通るように白く、柔らかそうな肌を持つ、それはそれは可愛らしい……。
彼の名はティノ。
いかにもお人好しそうな顔で、ほんわかした雰囲気を持っているが、実は悪魔だったりするのだ。
そんなわけで、現在、彼の手足には銀製のごつい枷が付けられ、壁に繋がれていたりする。
「ねえ、コレ…外して下さいよぉ〜!」
「なんね」
甘えたような声での懇願をピシャリとはねつけ、ベールヴァルドは内心首を傾げた。
何故、ここに来てしまうのか…それが分からない。
ベールヴァルドがティノを捕らえたのは、もう1週間も前のことである。
捕まえたものの退治する事が出来ず、こうしてここに閉じこめているのだが…。
どうするわけでもないと言うのに、何故か度々、様子を見に来てしまう。
そして、ティノの方はそれをどう思っているのか、自分を捕らえ閉じこめている相手だと言うのに、親しげに『ベールさん』なんぞと呼ぶのだ。
これがこの悪魔のテなんだべか…。
俺ぁ知らず内に誑かされてんのが…?
めんげぇ顔しで、怖ぇなぃ……。
不規則に跳ねてしまう鼓動が不思議で…。
小さく甘く疼くように感じる胸の痛みが不思議で……。
ティノが悪魔であると知っているのに、分かっているのに。
神父として、数多くの悪魔と対峙してきたベールヴァルドだが、こんなことは初めてだった。
「だからぁ〜、何度も言ってるじゃないですかぁ〜!僕、何も悪いことなんてしてないんですよ!」
「おめにとっちゃ悪い事でねぇのかもしんねけっぢょ…、人を惑わし、淫らな行為をしだりさせだりってのは、人間にとっでは悪ぃ事だべ」
「だからそれ僕じゃないですってば〜っ!無実ですーー!」
「!!!」
うわーんと半泣きで言うティノは、あまりにもあまりにも可愛らしい。
ドキドキと鼓動が高鳴るのを感じながら、そんな自分を叱咤して、ベールヴァルドは十字架を握り締めながら、ギンッとティノを睨み付けた。
途端、ティノがヒッと小さく悲鳴を上げる。
「…だげっちょ、デンはおめだって言ったべな。夜毎、おめに淫らな事されで、あげにげっそりなっぢまって……」
「み、淫らな事なんてしてないですっ!大体、僕はあの人の所に行くつもりなんてなくて…、たまたま通りがかっただけで…!だから、ホント、あの人とは一面識もないんですよ〜!」
「……」
信じて下さいと訴えるティノの言葉を、信じたい自分が居るのが不思議だ。
だが、ベールヴァルドはプルプルと首を振った。
「信じらんね」
「そんなぁ、信じて下さいよ〜っっ!」
「悪魔っでのは嘘を吐くもんだ。それとも何か、証拠でもあんのが?」
「しょ、証拠…って……」
ティノが困ったように俯く。
その様子に、つい「めんげぇ…」と思いかけ、ベールヴァルドはまたプルプルと首を振った。
……俺は…悪魔の力でおかしくなっでんだべか………。
めんげぇなんで思っちゃなんね。
「あ……!証拠、あります!」
ベールヴァルドが十字架を握り締め、神の護りを請おうとしていれば、ティノがハッとしたように顔を上げる。
「ん?」
「ペンダントを…見て下さい」
そう言って、胸元に揺れるペンダントトップを顎で示すティノ。
ティノが首から下げているペンダントには、何やら不思議な球体が付いていて…。
中にはキラキラと紅い光が灯っていた。
「…僕、人間界には学校の試験で来たんです」
「試験?」
訝しげに呟くベールヴァルドに、ティノはコクと頷く。
「それで、これの中の光が赤いのは、まだ何も出来ていないからなんですよ!だから僕、本当にまだ何にもしてないんです!」
ね?なんて、やや表情を明るくするティノとは対照的に、ベールヴァルドはムゥと考え込むように顔を顰めた。
「試験の内容は?」
探るように尋ねれば、ティノは僅かに頬を赤らめる。
「ええと、人間を一人惑わして…、エッチなことをするんです」
「……とんだ試験だなぃ…」
「ぼ、僕が決めたワケじゃないですもん!とにかく、僕はまだ悪いことなんて何もしてないんです!だから、これ外して下さい!」
手足に着いた銀の枷をガチャガチャさせ、ティノは訴えた。
ベールヴァルドは「ん〜…」と小さく呻る。
「………エッチなことしだら…本当に色変わんのが?」
「え?そう聞いてますけど…まだした事ないから……」
ベールヴァルドは「そか」と頷いて…。
少しの間考え込んだ後、おもむろに、ティノに口付けた。
「んぅ…っっ?!?!」
それは、最初から深い深いキスで…。
歯列を割った舌は、口腔内を丹念に舐め、戸惑う舌を捕らえる。
「ふ、んん…っ」
初めこそ目を白黒させていたティノだったが、すぐにベールヴァルドの舌に応えを返し始めた。
「…ふぁ…ん、は…っ」
ティノの漏らす甘く艶めかしい吐息に、ベールヴァルドの背をゾクゾクした物が走る。
舌先が触れ合う度に閃く危うい感覚が、徐々に思考を白く染めて…。
だが、ジャラジャラと耳障りな手枷の音に意識は引き戻された。
「……」
ベールヴァルドはティノの柔らかな唇をペロリと舐め、身を離す。
「…ぁ…っ」
名残惜しげにベールヴァルドを見つめるティノ。
上気した頬、潤んだ瞳、熱い吐息を漏らす濡れた唇…。
そのどれもに欲情をそそられながら、ベールヴァルドはティノの胸元に下がったペンダントへと視線を移した。
成る程、先程までの紅い輝きが、今は何やら少し紫がかった色に変わっている。
「…ん、そか…」
それを確認し、本当だったらしいと頷くベールヴァルド。
ほんだら、デンとこに現れてんのぁ他の悪魔で…。
ティノでねがったんだなぃ……。
それはそれで問題なのだが、それでも、デンを誑かしていたのがティノではなかった事が、何故だか妙に嬉しい。
「な…っ、い、今の…、まさか確認のために…?」
目を丸くするティノ。
「手っ取り早ぇべ?」
「…………ベールさん、神父って絶対ウソでしょう!」
「ん?本当だげっちょ?」
咎めるような視線と言葉に、ベールヴァルドはぷすりと笑う。
「神に仕える身が、悪魔の言葉を確かめる為に悪魔に触れるなんて…あり得ないですよ…っ!」
「おめのせいだべ」
「な、何がですか?」
再び近付く顔。
見上げてくる葡萄色の瞳を覗き込み、
「おめが俺ば惑わしたんだべ」
そう囁いて、ベールヴァルドは口付けた。
思えば、ずっと触れてみたかったのだ。
デンの家で、ティノを捕らえたあの時から…。
だが、ティノは悪魔だから、と…。
デンを誘惑し、夜毎淫らな行為に耽っていたのだ…と思えば、何やら複雑な気持ちになって…。
けれど、実際にはティノではなかったのだ。
ほんだら…ティノが惑わしたのは、俺だけなんだべか…。
そう思えば、胸の中を何か甘くて切ない物が満たす。
「…ん…っ」
二度、三度、軽い口付けを繰り返しベールヴァルドは、スッと身を離した。
本心では、このまま惑わされてしまいたい。
だが、まだ残る理性が、それはならないことと自身を咎めるから…。
「やっぱり…いげねぇなぃ…」
そう呟き、ティノに背を向けようとすれば、
「あ…、ベールさん…」
切なげな声に呼び止められ、ベールヴァルドは振り返った。
熱に潤む葡萄色の瞳…。
「!」
その瞳にキッと力がこもる。
「?!」
途端、ベールヴァルドの全身に痺れるような感覚が走った。
カッと身体の奥底で熱が弾け、広がって…。
「ティノ、おめ…?」
恐らく、これが本当の『魅了』なのだろう。
身体が勝手に動き、ポケットを探って…。
取り出した小さな鍵は、ティノを壁に繋ぎ止めている手枷と足枷のもの…。
ダメだと思うのに、自由の利かない手は、その枷を解いてしまった。
ああ、逃げられちまう……。
ベールヴァルドはそうガックリと胸の内で落胆する。
何故か、命の危険よりも、その事の方が重大に思えた。
ティノが逃げていってしまうことの方が…。
ドンッと、自由になった腕でベールヴァルドを突き飛ばすティノ。
床に転がったベールヴァルドをじっと見据える瞳は、熱く濡れている。
ティノは思い詰めた表情のままベールヴァルドに近づくと、その上に乗り、腕を振り上げて……。
「惑わしたのは、ベールさんの方ですよ」
そして、ビリリと切り裂かれたのは、ベールヴァルドの神父服だった。
首元までかっちりと覆われていた黒いそれが、一瞬で大きく破られ、肌が外気に触れる。
「おめ…っ?!」
「ベールさんが、僕のこと…惑わしてるんです…」
真上から見つめる瞳が、近付いて近付いて…。
唇を覆う柔らかな感触。
「ん…っ」
「ぁ…、ん…む…っ」
ペロペロと舐めるみたいな口付け。
辿々しいそれは、けれど懸命であるために情熱的で…ベールヴァルドの中の何かを弾けさせる。
「!」
先程まで、支配されていた身体が自由に動くことに気付くと、ベールヴァルドはティノの髪にそっと触れた。
サラサラとした金の髪は、思っていた以上に柔らかい。
「…めんげぇ…」
離れた唇で小さく呟けば、ティノがカアッと頬を赤らめた。
「ま、負けませんからねっ!」
「ん?」
一体何に負けぬと言うのか…。
ティノはそう宣言をすると、ベールヴァルドの首筋に唇を寄せ、ツ…と舐め上げる。
「…っ」
首筋を辿り、鎖骨を降りて、なだらかな胸元へ…。
広い胸に手を這わせ、また唇を落として…。
胸の尖りをちゅうと吸えば、ベールヴァルドの腹がピクリと震えた。
「どうですか?気持ちいいですか?」
えへへ、なんて笑うティノ。
だが、
「……ダメだなぃ…」
ベールヴァルドの唇から漏れたのは、そんな呟き。
「え…、ダメって…まさか…?」
この期に及んで拒絶…?と、ティノは思うが、ベールヴァルドはガバリと身を起こすと、一瞬で身体の位置を入れ替えた。
「ん、やっぱ、こっちだべな」
「おひゃああっ?!?!」
身体の大きなベールヴァルドに覆い被さられ、その威圧感に思わず悲鳴を上げるティノ。
ベールヴァルドはティノの柔らかな身体に唇を落とした。
元々、肌を覆う布の少ない服を着ていたティノである。
だから、ほんの少しずらしただけで、どこもかしこも露わになってしまって…。
薄紅に色付く胸の尖りをベロリと舐めれば、ビクッと大きな震えが走る。
「ひゃっ、あぁ…ん…っ」
「ど?気持ちいい?」
先に聞かれたことを聞き返してみれば、熱に潤んだ瞳が悔しげにベールヴァルドを睨んだ。
林檎のように真っ赤に染まった頬が可愛らしくて、ついぷすりと笑ってしまう。
「う…ぁ、べ、ベールさん、絶対、神父じゃな…っ」
「紛れもねぐ神父だげっちょも」
「うそだぁ〜っって、ああっ?!」
腰を覆う僅かな黒布の隙間へと手を差し入れれば、ティノは大きく身を竦めた。
「ああんっ、や…ぁ、そんな、ずる…ぃ…っ」
中心を握り込めば、薄い金の頭がブンブンと左右に振られる。
「なして?ずりぃの?」
「いあぁっ?!やっ、やあぁあん!ふぁあぁ、んっ」
ヌルリと先走りに濡れた先端を親指の腹で擦ってやれば、半泣きのような高い声が上がって…。
快楽に捕らわれたティノは、ずるいの意味など答えてくれる余裕はなさそうだったが、それはそれでベールヴァルドにとっては十分な反応だった。
「あぁあ、あ…、はあ…ぁ…ん…」
ぎゅうっと目を瞑り、与えられる快感に身を捩るティノが堪らない。
愛らしくもそそられるその表情をもっと眺めたくて。
甘く艶やかな声をもっと聞きたくて。
「…っ」
「やっ、ん、や…だ、だめ…ぇ…っ!あっ、やあぁああんっ!」
ついつい強く扱いてしまえば、ティノの背が撓り、大きくその身が跳ねた。
+ + + + +
あああと、一際高い声を上げて、ティノが果てるのと共に、ベールヴァルドもまた熱い憤りを吐き出して、白い肢体の上で荒い息を付いた。
ヒクン、ヒクン…と、余韻に震える身体…その柔らかな腹に口付けを落として…。
…やっちまっだなぃ……。
悪魔と一線を越えてしまった実感が、ジワジワと胸に押し寄せる。
後悔はない。
罪悪感もない。
不思議なほどスッキリし、逆に満足すらしている。
ただ、これでティノは悪魔の世界へと戻ってしまうのだろうと思えば、それだけは残念で…。
何とか…自分の元に引き留める方法はないだろうかと……。
もう一度、枷を填めて壁に繋いでしまおうかと思い、ベールヴァルドはチラリと手足の枷に目をやった。
だが、意識を飛ばして、ぐったりとベッドに沈み込んでいるティノを見れば、そんなことは到底出来そうにはない。
本当に…めんげぇなぃ…。
これもティノの悪魔の誘惑の力なのだろうか、と思いながら、それでも構わないとも思う。
どちらにしても、ティノに惹かれているのは事実であり、何よりその力に屈して、もう抱いてしまったのだから…。
「ティノ…」
汗で額に張り付いた前髪を、そっと撫でるようにして退かしてやりながら、薄く開いた唇に口付ける。
「ん…ん…っ」
葡萄色の瞳がうっすらと開き、ぼうっとした様子でベールヴァルドを見つめて…。
それにまた心かき乱されながら…。
「さすけね?」
「っ!」
尋ねれば、ティノは今度こそぱっちりと目を開けて…ボボボッとその顔を真っ赤に染めた。
「だ、大丈夫に決まってますっ!僕はこれでも、悪魔なんですからねっ!ベールさんよりずっとずっと強いんですから!」
「そ?」
何がどう強いのかはよく分からないが、唇を尖らせてそんなことを言うティノがまた何ともかんとも可愛いから、ベールヴァルドはついつい、ぷすと笑ってしまって…。
「ほんではえがった」
「………」
よしよしと頭を撫でてやれば、言葉に詰まった様子で俯く。
胸元に輝くペンダント。
「え…?あ……おひゃあああ〜〜〜〜っっっっ!!!!!」
「なじょした?」
突然、大声を出したティノに目を丸くし、ベールヴァルドは尋ねた。
「こ、コレ!見て下さいよ、これ〜っ!」
ティノはぷうっと頬を膨らませ、不満げにペンダントを示す。
「ん?色、ちゃんと変わったんでねぇの」
ペンダントトップの球体は、夕べ見た紅や紫から、綺麗な薄桃にその色を変えていた。
これでティノは悪魔達の世界へと帰ってしまうのだろう。
そう思えば、がっかりとして。
だが、
「色が違うんですっっ!」
ティノはブンブンと左右に首を振り、そう言った。
「ホントなら青くなる筈なのに…!こんな、薄桃なんて聞いたことないですよっ!」
「確かに…青くは見えねぇなぃ…」
「青さなんか微塵もないじゃないですかっ!こんな綺麗なピンク色なんて…っ!べ、ベールさんが悪いんですよっ!絶対絶対、そうです!」
んー…と呻って首を傾げるベールヴァルドに、ティノはポコポコと怒りをぶちまける。
「んだべか?」
「そうですよ!だって、ベールさんが僕に惑わされてくれないからいけないんですもん!それどころか、逆に僕のこと惑わして…!悪魔を惑わす神父なんて、反則ですっ!」
「……」
半泣きで訴えるティノの言葉が余りにも可愛らしいから、ベールヴァルドは思わずぷすりと小さく笑ってしまった。
だってそう、自分はもう十分に惑わされていると思っていたのだ。
だというのに、ティノは自分の方がベールヴァルドに惑わされていると言っている。
俺にそんな力はねぇんだげっちょ……。
本当、めんげぇなぃ。
「あーーっ!何で笑うんですかぁ〜っ?!?!」
「ん、すまね」
「すまねぇじゃあすみません!」
「ほんだら、どうしで欲しいの?」
子供を宥めるみたいにそう言いながら、ベールヴァルドは詰め寄るティノを、そのまま膝に乗せて緩く抱き締めた。
「言ってみらんしょ」
「僕は、やり直しを要求します!」
「…やり直し…?」
「そうですよ!ベールさんが僕に惑わされて、エッチなことされちゃって、ちゃんとこのペンダントが青くなるまで!」
「……」
ぷっぷくぷーっとむくれて言うティノの言葉は、これ以上ない程嬉しいもので…ベールヴァルドは僅かな間、ポカンとしてしまう。
……ペンダントが青くなるまで…やり直し…って事ぁ……。
「おめ…帰らねぇの?」
「帰れなくしたの誰ですかっ?!」
「んー…、そか」
嬉しくて、ほんわかして…、ベールヴァルドはぎゅううっとティノを抱き締めた。
「ちょっ!何でぎゅうってするんですか!僕怒ってるんですよ?!もう、絶対絶対、ベールさんの側離れませんからねっ!」
「ん、ずっと居てくなんしょ」
「な、何ですかそれーーーっっっ?!?!?!」
ベールさん、悪魔ナメ過ぎです!なんて怒るティノをぎゅっぎゅと抱き締めて…。
かくして、神父ベールヴァルドは小悪魔ティノに取り憑かれ、幸せに幸せに暮らしたのでした★
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てことで〜!何じゃこりゃーー!な感じですが
お掃除中に、何故だか無性に書きたくなって書き殴った『神父様スーさんと小悪魔フィンちゃん』SSです★
エロシーンが端折られてますが。うんうん、まあまあ。
こんなにポンポンと文句を言うフィンってナイと思いますが。
うん、その辺はほら、悪魔だから!(えー)
つか!!!!
神父様スーさんが見たいっっ!!!見たいんだ!!!!見たいんだーーー!!!!!!
うん、神父さんのカッコって、ストイックな感じがステキよねー♪
脱がせたいぜ〜♪背徳萌え〜♪えへへうふふ(幸)
何か、この話もちょっとイロイロ展開するかもです♪
ティカしゃんがのっかってくれるかも♪な感じなので♪♪♪
同僚神父アーサーが書きたいーーvvvvv
あ、ちなみに、デンさんをたぶらかしてるのはノルさんです☆
2010/05/10 nanasekasui...
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