+ スーさんのオトメ☆2 +

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傾向; 典芬・18禁




ズズ…と、徐々に徐々に沈み来るベールヴァルドの熱と塊。
それは内壁の抵抗を押し分け、奥へ、奥へと目指して…。
「はっ、ん…、ふぅ…っ」
きつく目を瞑り、浅く早い息を繰り返すティノに、ベールヴァルドは少し侵攻を止めて、
「痛ぐね?」
そう尋ねた。
十分に慣らしたつもりだが、それでも初めての事だけに、分からない事は多いから。
自分がティノに与えるのは、快楽だけであるといい…そんな事を思う。
「ん…っ」
尋ねられた言葉にティノが薄く目を開ければ、こんな時だと言うのに、心配そうなベールヴァルドの瞳…。
その優しさにきゅんっとすれば、内にも感じる熱いときめき。

あ…、何…?
何か……ちょっと…楽に…ってゆーか…ムズムズするってゆーか……。

「だい、じょ…ぶ…です…」
「そ?」
「ぁ、あ…っ」
熱と色とを戻す吐息。
「あど少しだから」
「ん…っ、ぅ…」
ズ…と、またベールヴァルドが入り込んでくる。
そして、ズズ…と感じていた抵抗がふと止まった。
何か…全てがきちんと正しい位置に填り込んだと、そんな風に感じられる不思議な安定感に、ふーっと息を付く。
ソロリと目を開ければ、ベールヴァルドも何処かホッとしたような顔で…。
「…何か…、お腹いっぱい…みたいな……」
素直な感想を述べれば、
「そっが」
色気がないと怒ることもなく、ベールヴァルドはコクンと頷いた。
「動いでも…さすけね?」
「う…、多分…」
こんなにいっぱいに、しっかり入り込んで、動く余裕なんてあるのだろうか…と、少し不安になるが、そう思う内にも、ズ…と楔が引き抜かれて…。
ホゥと息を吐けば、次の瞬間、ソレは再び最奥まで押し戻された。
「ひぁあっ!」
「…わり、痛がった?」
ティノの上げた声に、ベールヴァルドがまた動きを止めて尋ねる。
「ち、が…っ」
ティノはブンブンと首を振った。

もう、もう何でも良いから、動くなら動くにしてぇ〜〜っっ!!!
絶対、これ、途中で止められる方が辛いって、きっと、多分!!!

うう…と呻きながらも、心からそう思う。
奥の方がちょっと痛い気がするのだが、痛みを感じると同時に、何やらザワザワするような、ウズウズするような…収束のない、何かがそこから広がり始めている気がするから…。
「平気、です、から…、…シて!」
「…っ!」
荒く息を付きながら強く言えば、ベールヴァルドがゴクリと喉を鳴らした。
身の内で、ベールヴァルドの質量が増した気さえする。

あ……、ぼ、僕ったら、何てことを……!!!

ハッとして、言ったことを訂正…と思うが、そんな事は既に遅くて…。
「あの、ス……おひゃあぁあああっ!!!!!!」

ちょ、スーさん、顔コワ…!
怖すぎるって!!!
ちょ……こ…、殺される………っ!

チラリと見上げたベールヴァルドの鬼気迫る表情に、死すら予感するティノ。
だが、
「…好きだ」
ポツリと落とされたのは、愛の言葉で…。
「あ…!スーさん…!」
ぽわっと心の中が暖かくなる。

「僕も…すき…ってぇ?!あぁああっっ!」

今までの恐る恐るといった動きは何だったのか。
突如激しく動かれて、体中の感覚が一斉に狂い出す。
強制的に目覚めさせられる歓喜。
「や…っ、はぁああっ、う、そ…ぉ…っ」
それは身体の奥底から膨れ上がり、揺さぶられる度、震えを走らせて…。
嵐のような情熱が駆け抜ける。
感じていた筈の痛みは、いつの間にか快感へとすり替わり、それが感覚を支配して…。
「あっ、あっ、ぁあ、あ…んっ」
喉から漏れた甘い喘ぎに、ティノは混乱を覚えた。
何が何やら分からない。
けれど、確かに感じている気持ちよさ。
愛しているとか、愛されているとか、そんな実感はまだ遠くて…、ただ、動物的な感覚のまま、本能のままに求められている事に興奮している。
「は…ぁっ、すー…さぁんっ!あぁあっ!」
ゾクゾクと下肢から膨れ上がり、出口を求めて荒れ狂う欲望。
何でこんな事が気持ちいいのかと…不思議な気さえするのだが、突き上げられる度、内部から溶けて行くような…甘く熱い感覚が体中へ溢れて行くようで…。
「も、僕…っ、ぁああんっ」
「フィン…っ」
名を呼ぶ声は熱くて、甘くて…そんな響きは、今まで一度も聞いたことがなくて…ズクンと胸が切なく痛んだ。

ああ、でも……こんな時でも…怖い顔………。

それが堪らなく愛おしいと思って。
「あ、あ、あぁああああっっ」
押し上げられるまま快楽の高みを越え、ティノが欲望を放てば、
「……フィン…っ」
ベールヴァルドもまた欲望を吐き出して…。
身の内に、ベールヴァルドの熱さと脈動を感じ、それにまたゾクゾクしながら…ティノは幸せだと心から思った。




※続きます

+   +   +   +   +

とゆことで。
おとなしく守られないスーさんでした☆
後少し、残ってます。

エロ部分はサイトなんで、ちょっと端折ってみたり。。。(^^;
典芬のエロってのは、ストレートさに萌えますね★


あ、そういえば。
文中でスーさんがフィンを呼ぶ時に「ちょっとこせ」と言ってますが、「ちょっとこ」の優しい版だそうです。
福島弁調べてる時に見て、使おう〜vvvvと思ってたのでしたvvv
変な萌え(笑)


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